正誤

事実と違うことは誤っているが

違うと指摘することが正しいとは限らない

正誤は事実としての正誤と

乖離した意味を持つことがある

 

ある特殊な状況下において

ある事象の正誤を判別するとき

ある事象が一般的な常識に照らして

正であるか誤であるかとは

違う判断が出てくる

 

ただそれは特殊な状況下での論理でしかなく

一般常識に照らして多分に

心地悪さを伴うことがある

 

いわゆる政治などがそうだ

気遣いも同じことである

言わぬが花とはよく言ったもので

我慢の美徳を上手に描写しているが

それは詭弁との薄皮一枚に存在する

 

ある特殊な状況においても

一般論を貫き通すことは

空気が読めないという評価になりうるが

それはとても悲しいことである

 

なぜなら一般的に正しいと思っていても

それを執行することができない

そのことに歯痒さを感じることもあろうし

それを執行できない自分に腹が立つ

といあこともあるだろう

 

自分を殺すことができるとは

美しいことなのだろうか

言わぬが花は本当に

花なのだろうか